昭和から平成の代替わりを知る、歴史大好き霊媒体質の有明ハルミです。
平成から令和への代替わりは、まさに『新時代のスタート』のような華やかさ!
今回は、次はいつ観られるか分からない!大嘗祭の舞台「大嘗宮」レポート記事になります。
ハルミ
写真も撮ってきましたので、合わせてどうぞ!
そもそもの疑問!大嘗祭の時に「大嘗宮」をわざわざ作る理由は?
毎年の宮中行事として「新嘗祭」が行われますが(勤労感謝の日が新嘗祭の名残り)、新しく天皇が即位した年は「大嘗祭」を大嘗宮で行います。
これは五穀豊穣の神様に「新規の天皇」が就任したことを知らせる行事でもあります。
そのため建物も新しいもの(大嘗宮)を用意し、祭祀である天皇陛下が神様をおもてなしすると言うわけです。
皇居にある「大嘗宮」へ行ってきた!
宮内庁のホームページで一般参観に関する注意事項を確認し、皇居へ行って参りました!
皇居を歩いていると、まだまだ大嘗宮まで距離があるのにヒノキの良い香りが漂っていましたね。
更に天気に恵まれ、午前中はたっぷりと写真を撮ることができました。
マスコミの数も、結構凄かったですね…。
写真から紐解く!これが「大嘗祭」の舞台だ
「大嘗宮」は木造造りのほぼヒノキ(全部国産ではないらしい)と一部マツの平屋建て。
鳥居がイチョウなのか?ヒノキなのか?は、最後まで分かりませんでした。
おっと、いつの間にか宮内庁の職員さんを質問攻めにしてしまいました。(本当に申し訳ない…。)
大嘗宮を見て初めて分かったのですが、通路は全て吹きさらし!
垣根はあったのですが、一メートルぐらいしかないので風除けにはなりませんね。
延期出来ない「儀式」だから、当日は天候に恵まれて良かったと改めて思いました。
建造物なので、ちゃんと消化器もスタンバイしています。
天皇陛下が通る道を照らす松明は、本当に足元を照らす明かりなんです。
大嘗宮の東方には東日本を祀る「悠紀殿(ゆきでん)」が、西方には西日本を祀る「主基殿(しゅきでん)」が設置され、左右対称に作られています。
東日本の五穀豊穣を感謝し、お祈りをする「悠紀殿」で儀式を終えてから「廻立殿(かいりゅうでん)」で天皇皇后両陛下は身を清めます。
身を清め終わった天皇皇后両陛下は次の儀式、西日本の五穀豊穣を感謝し、お祈りをするため「主基殿」へと向かいます。
深夜に始まる大嘗祭は、全ての儀式が終了するのは翌朝近い午前四時。
そして、天皇陛下が儀式を行うこの三つの建物以外は、仕切られているものは何もありません。
十一月の東京は深夜から明け方にかけて風が強くなることも予想されます。
万が一火が消えても松明を焚き直せるように、建物の入り口付近に松明を焚く場所が確保されています。
鳥居は確認できた部分で三箇所もありました。
「廻立殿(廻立殿)」に通じる通路に一つ。
「膳屋(かしわや)」と呼ばれる、東日本や西日本の特産品を神様にお供えする建物の入り口に一つ。
悠紀殿では確認出来なかったのですが、左右対称の造りなら悠紀殿の膳屋の入り口にも鳥居があるはずです。
鳥居を見る度に、「ここは神聖な場所」なのだなと再認識していました。
神道は穢れを嫌う宗教なので、天皇皇后両陛下や皇族、宮内庁の方も寒くて失敗が許されない中で色々と大変だったと思います。
一般参観の通路は「主基殿」側を回るのですが、その通路の中で大嘗宮越しに佇む高層ビルを見て、時代の流れをしみじみと感じましたね。
祭事が終わった後、大嘗宮が解体されてしまうのは少々勿体無い気がしますね。
解体後に出る材木を今年の台風でダメージを受けた神社の修繕に使われたらいいなと思います。
参考資料:皇居で配られていた一般公開の両面パンフレットにて
近代史から紐解く「大嘗祭」
江戸時代が終わり、明治から昭和の時代にかけて天皇は神格化されていました。
その時に住まいは今の皇居に移りましたが、即位正殿の儀や大嘗祭は変わらず京都で行われていたのです。
しかし第二次世界大戦後、昭和天皇は人間宣言をして「象徴天皇」になりました。
ちなみに勤労感謝の日は元々「新嘗祭」の祭日だったのですが、戦後GHQによって「言葉と意味を作り変えられた」そうです。
上皇陛下の「平成の大嘗祭」は、史上初めてマスメディアで一部の儀式が公開されました。
TVの時代で、かつ当時は宮中での儀式にカメラが入るのはセンセーショナルな出来事だったのです。
古来より続く格式高い祭事が、映像によって垣間見れるようになったのは非常に感慨深いものがあります。
今回の大嘗祭はカメラも高画質になり、学者の間でも貴重な映像として注目されています。
まとめ:天皇陛下の祭事には、本来の日本が見える
天皇の代替わりの年に五穀豊穣を祝う祭事「大嘗祭」。
日本の民はこれまで五穀豊穣を祝い、神様に祈りを捧げてきた文化があります。
もしかすると、今の私達には伝わっていない風習や言葉があるかもしれませんね。
天皇陛下が行う宮中行事を紐解くと、もしかしたら廃れてしまった行事の意味や言葉が浮かび上がるかもしれません。